jokogumo note

[子育て]

盛岡出張、息子とかもめの玉子

盛岡出張、息子とかもめの玉子

盛岡の街をふらふらと歩いたのはいつぶりだろう。
以前は盛岡出身の夫の実家へ帰省をしてもろくに家にもいないで歩いてばかりいたのに、
息子が生まれてからは目当ての店にピンポイントで行くことはあっても
あてもなく歩くことをしなくなってしまった。

今回は仕事と称して、久しぶりにひとりで出掛けることにした。
「お母さん、明日から盛岡行ってくるね。」

母だけが行くことに息子は
「えー、ずるいよぅ。」
と羨ましがってきたけど、
彼の大好きなかもめの玉子をお土産に買ってくると伝えるとあっさり納得した。
(もらったお年玉でのはじめての買い物にかもめの玉子を買うくらいのファン。)

盛岡駅に入っているさいとう製菓(かもめの玉子の会社)で、
ちいさなお財布の中に畳んで入れた千円札を広げ、少し緊張して買い物をするのを
お店の人がニコニコとみんなで見守ってくれたときのことを思い出す。

2泊3日の留守の間、一度も電話もラインも来ないので
父子で楽しく過ごしているのだろうと思っていたら
帰りの新幹線に乗る前にようやく
ザリガニを釣りに行って、自分は5匹捕り、
お父さんは1匹だけしか捕れなかったと伝えてくるラインが届いた。
そうかそうか、楽しかったようで何より。

家に着くと息子はぐっすり夢の中。
母の帰りを待つと言いながら、あっという間に寝落ちしたそう。

夜中にそっと布団に潜り込み、隣で寝る。

朝方ふと目が覚めて、息子を見ていると
気配を感じたのか少し遅れて息子が目を開け、一瞬驚いた顔をする。

そしてすぐに、
「おかえり、おかあさん。」
そういって抱きついてくれた。

かもめの玉子、買ってきたよ。

いつか思い出したい、盛岡出張とかもめの玉子のはなし。

子育て、というカテゴリーに当てはめるのも少し違和感を感じるくらい
子育てはもう終わった気持ちだけど、
あとで見ると、あの頃はまだ小さかったなと思うんだろうな。