(いまさらですが)使う漆と知る漆、ありがとうございました!
すっかり遅くなってしまいました。
遅ればせながら、フラスコ・jokogumo・うえぐもにて開催いたしました「使う漆と知る漆」展、無事終了いたしました。お越しくださいましたみなさま、気に掛けてくださっていたみなさま、本当にありがとうございました。
今回はワークショップ盛りだくさん、トークあり、いつにも増してバタバタと過ごした展示期間だったため、終わってからのリカバリーに時間が掛かってしまいました(いや、単純に年齢のせいもあるのだろうな。とほほ)。まだ残務ありますが、報告と記録を兼ねまして展示を少し振り返りたいと思います。
漆の接着剤としての性質を知って、体験してもらうワークショップです。みなさん終わってから「楽しかった!」とご満悦。やり始めると童心が蘇ってくるような、感覚が解き放たれる感じがあります。個性溢れる漆板がたくさん生まれましたよ。飾る漆もいいものです。
今回ご参加いただけなかった方も、またきっと機会を作りますのでそのときには是非!もっともっとたくさんの方にこの経験をしていただきたいです。
たった2晩くらいで予約が埋まった塗りのワークショップです。なかなかそんな体験できないですからね。当日の受付時にも参加者さんの意気込みが伝わってくるようでした。
こうやって手首を動かして...
教える方も普段はその動きを言葉にする必要がなく体で覚えていることなので、説明に四苦八苦。
それぞれ練習時間もあったようですが、それでもやっぱり本番は緊張&難しい!
わー!(ぱちぱちぱち)なんて拍手が起こる様子が何とも微笑ましく。
終わったあとはみんなで食堂でけんちん汁ランチ。待っている間に塗師の映像をじっくりと。ワークショップ後だと見る目が全然変わります。「こんなに簡単そうにやってるのに!」「すごい技!」とにかく感激しますよね。
「難しかったけど楽しかった!」とうれしい感想をいただくことが多く、滴生舎のみなさんも随分とやりがいがあったようです。やっぱりこうして前向きに前向きに、漆に興味を持って理解してくださる方とダイレクトにつながるの何より励みになるんじゃないかと思います。
そして、漆掻きの鈴木健司さんの欠席に伴い、急遽青森県田子よりご参加いただけることになった鍛冶師の中畑文利さんとomotoの鈴木康人さんのトーク。青森、福島から上京してくださるトークゲストのおふたりはもちろん、お越しくださるみなさまに「よかった」と思っていただくには。トークの内容(ゲストが変わったことによる)が変わったことを受け入れてくださった方、変わったことで参加を決めてくださった方、それぞれのお客様がいらしたので本当に緊張しました。
はじまる直前まで「あああ、どうしよう・・・」と不安でいっぱいだったのですが、いざ始まってみると中畑さん、康人さんの人柄、魅力にみなさんぐぐぐと引き寄せられ、本当によい時間が過ごせました。
技を伝え受け継ぐ、中畑さんと康人さんの真剣さが伝わる映像とそれをみんなで観る時間も大変よいものでした。トークが終わり、アンケートに感想をびっしりと書いてくださった方も多く、本当にありがたかったです。(これはまた改めて振り返りたい)
漆だけを塗り重ねる浄法寺漆器が出来るまでの工程を順に並べたコーナー。今回はそこに漆掻きの道具、漆かんなが出来るまでの工程も加わりました。
浄法寺食堂で初めて知る方が多いきゃば餅。かなり地域限定のおやつです。前回ファンになってまた買いに来てくださった方もちらほらと。私も大好きな味です。
いつものjokogumoにも漆のものがずらり。お箸にブローチ、omotoの智子さんがつくる箸入れも。岩手の竹細工もたくさん並ぶ、よい空間でした。今回は私があまり会場間を行ったり来たり出来なかったのが悔やまれますが、jokogumo会場にもたくさんの方がお越しくださったとのこと。本当にありがとうございます。
つらつらと長くなってしまったけど、「使う」と「知る」がぎゅっと詰まったとにかく漆盛りだくさんな5日間でした。
じっくりと見てひとつ選んでくださる方、ずっと買えないでいたけどこれを機会に家族分を揃えてくださった方、そんなふうに大切に選んでくれる人や漆のことをもっと知りたい!漆ってすごい!と興味を持ってくださる方を増やすこと。いろいろな問題を自分のこととして感じるきっかけを作る。これからもjokogumoらしいイベントを企画していきたいです。
そしてそれを実現するためのたくさんのサポート、本当に本当にありがとうございました!