jokogumo note

[お店のこと]

jokogumoとわたしの、12年を振り返る

jokogumoとわたしの、12年を振り返る

jokogumoが実店舗を構えたのは2009年の4月4日でした。
2021年4月、神楽坂で12周年を迎え13年目に突入です!(ウェブショップ時代からだと14年目に)
パチパチパチ。

これまで節目節目で店のことを振り返ることは多かったのだけど、干支がぐるりとまわったのか、なんて思ったら自分の人生の12年間を思い、急に感慨深くなりました。

ひっそりと1人でちいさな店をはじめたときのことは今でも割と鮮明に覚えています。
そのときのblog

あれから丸っと12年。
店を続けていく中、ひとりの女性としても出産・育児が大きなイベントとして絡んでくる12年でした。
最初の移転は、店としてのスペースが手狭になったことに加え、今後子育てをしながら続けていくには、自分がいなくても営業が出来る環境が最低限必要で、2~3人が同時に働け、赤ちゃんを連れて来てベッドに寝かせられるくらいの空間がなければと(ちょっと偏っているかもしれないけど自分なりに)考えたのが、その決断に至った理由のひとつでした。

妊娠して、産休に入るまでの間には整えておかないと!と思い切ったわけですが、実際には死産や流産も経験して、無事に息子が生まれそんなふうに店を使えるようになるのに数年かかった上、もう一度使うだろうと思っていたベビーベッドも結局それっきりになってしまいました。
でも、店をしっかり作って行かなくては!という目の前の目標があり、共に働いてくれるスタッフがいたことに助けられ、結果あのときの選択以外は考えられないくらいです。

裏から赤ちゃんの泣き声がして驚かれたり、私が接客の間に別のお客様が息子を抱っこしてくれたり、店先でスタッフが子守をしてくれたり。とっても懐かしいです。保育園に入ってからは、夕方になると店先に置いた自転車に飛び乗りお迎えへ。「おつかれさま~!がんばれー!」なんてお客様に見送ってもらったことも多々ありました。つい先日も「息子さん、もう小学生なのね!赤ちゃんのとき抱っこさせてもらったのよ~」とお話してくださるお客様が。

あんなにドキドキして、勇気を振り絞ってはじめた店だけど、今となっては切り離せない私の人生の一部であるし、その時々でいろんな人に抱っこされ、遊んでもらい、とにかく人懐っこく、母の姿が見えなくともマイペースに遊んでいる息子の様子などを見ていると、まさにたくさんの人の手や目を借りた子育ての場だったのだなぁなんて思っています。

そんな息子もこの春からピカピカの1年生。
たまに店についてきたときもすっかり自由に店とすぐ前の公園を行ったり来たり。再移転はコロナ禍で決断しましたが、息子(と私)の新たなステージにもぴったりの環境になった気がします。

母としては正直もう子育ては終わった気持ち(笑)。
小学生としての生活リズムを整えて過ごせるようにすること、興味の幅が広がるような経験、そのきっかけづくりをしていくこと。あとは何か間違っているときの軌道修正やサポートくらいかな。プラス、残りどのくらいあるのかわからないけれど、その歳、その時期ならではの、その人(息子ですけど)との時間を大切に味わい尽くしたいと思います。店としては、店番の出来るスタッフが見つかれば別だけど、しばらくは時短営業を通常運転としつつ次の展開を考えていけたらと思います。

柔軟に、かろやかに、そのときの選択を大切にしながら。
12年後は息子も18歳か。