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い草のラグマット受注会のこと

い草のラグマット受注会のこと

このところは少し落ち着いていますが、じとじとと暑い季節がやってきました。
梅雨が明けていないうちからぐぐっと気温が高くなる日も増え、これからはこんなふうに夏が長くなっていくのかな、と思ってしまいますね。

そんな中出会った、熊本県産のい草を使ったラグマット。
要は「ござ」なんですが、素材の心地よさはそのままに、今の暮らしに取り入れやすく、また馴染みやすくデザインされたものです。シンプル、だけど伝統的な花ござの織り柄を使い、日本らしさも残っていて。

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企画・製造販売を手掛ける中川正人商店は、実は住宅や商業施設のデザイン・リノベーションなども行う会社でもあります。もともと畳表を扱う仕事が家業としてあったものの、お手入れのしやすさ、などのニーズから、い草でない素材を扱うことも多かったのだとか。

自然素材のい草の良さをもっと知ってもらいたい。とはいえ、暮らしの変化から和室のある家も減り、畳のニーズも激減。
実際、国産い草の90%以上を生産する熊本のい草農家さんも、ここ30年ほどの間にその数が十分の一程度にまで減ってしまったのだそうです。

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日本で古くから愛用されてきたい草を、現代の暮らしの中で使ってもらうには。
結局、どんなに良くても、暮らしに取り入れる手段がないと、またそうしたいと思えるデザインでないとなかなかそれはうまくいきいません。同じようなジレンマを抱えているもの、日本中にあるのではないかと思います。

だから、そこを繋いでくれるこの商品を見たときにはまず自分が「欲しい!」と思いました。
い草のよい香り、さらりと心地よい肌触り。畳やゴザがもっと身近にあった昭和の風景が、香りをきっかけによみがえった瞬間でした。

懐かしい、だけど新しい。

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広げて、丸めて。
気軽に出したりしまったりでき、使わないときには収納袋もついてます。ソファの前に出してもよし、布団の上に敷いてもよし、部屋の中のいちばん気持ちのよい場所にゴザを出してきて、ごろり。ただ寝ころんだり、本を読んだり。自分が子供ならここでおままごとなんかをしたかもしれません。
それぞれの楽しみを。

そしてそれが、新たな「い草のある風景」となりますように。

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縁には生成りの帆布生地が使われています。
柄はヘリンボーン・ツートーン・スクエアの3柄から。ヘリンボーンのみい草を黒く染めた「ブラック」もございます。お部屋の雰囲気、インテリアの好みに合わせてお選びください。

受注会は7月16日まで。
ご注文をお受けしたタイミングによって納期が変わりますが、今のところは7月中にはお届けできる予定です。一定数に達した場合、次回入荷は8月末頃になります。この夏の出番も多そうなので、気になる方はどうぞお早目にご検討ください。

い草のラグマットのページはこちらからどうぞ

ちなみにウェブショップのカテゴリーは「編み組み」
草を使ったござ・筵のようなものは、縄文時代にはもう存在していたようで、縄文土器にもその跡が残っているものがあります。
そして今の熊本県でい草の栽培がはじまったのは500年前。
大昔から人は草などを適材適所、暮らしの中で役立ててきたわけですが、今もこうしてい草のゴザを気持ちよく使っているってすごいですよね。風土とそこに育つもの、使われる道具の面白さを改めて感じます。